2012年4月21日土曜日

不思議な1ヶ月②【外回転】


外回転をするのが決まってからは、ほとんどの運動がストップとなった。

歩くとすぐにお腹が張ってしまう、張ると回転治療ができないという理由だ。張り止めの薬と漢方を飲みながら、こんなゆるりとした日々無かったんじゃないかと思うような2日間をすごし、治療の日になった。

分娩台にのって治療が開始。
分娩室とはおもえないほど明るい。
自然光の入る、まあるいお部屋だった。


お腹をあたためる効果のあるオイルをお腹に塗り、最初はマッサージを受けている気分でゆったりだったが、

先生の力はどんどんつよくなって、私の顔も引きつった。

どうやら子は骨盤にお尻がすっぽりとはまって抜けないらしかった。
それを抜き出す作業。骨盤と肉のあいだに手をつっこんで、ぐいぐい。

これがめちゃ痛い。
痛いとお腹はすぐ張った。そのたびに中断。

それを見た先生が、いろいろしてくれる。

ヒーリングの音楽を流してもらったり、
レメディとよばれる治療に使われる砂糖玉を口に入れたりした。

先生は踏み台を持ってきて、さらにお腹を押した。
もう北斗の拳でケンシロウにやられるザコの気分。ひでぶひでぶ、あべし。ひでぶひでぶ、あべし。

でものけぞったりしたら、またお腹が張るので、ヨガの呼吸でなんとか耐える。

お腹の子も必死に動こうとしてますねと先生。


先生がちょっとやりましょうかねーなんていうから、
こんなに痛かったなんて!!!!めちゃなめてた!!!!!!


治療の間、気を紛らわす為、母と先生が外国の出産事情を話してくれた。
アフリカのどっかの地域では、出産後2時間後には、子どもを抱いてあいさつ回りだとか、
2週間でオムツが取れて、卒乳して、半年で立つとか。
でもそんな地域でも病院で産んで日本と変わらない医療行為をやるとそうはならないとか。

うちの母の話も負けてない。

ブラジルの農村生まれの私は、かなりサバイバルな状況下で生まれている。
今同じことを日本でやったら、ちょっとしたニュースになるレベルの話が多くて、それだけで本がかけそうだ。

それに比べたら、なんて素晴らしい、ニッポンの安全で安心な出産!ってことらしい。

(ってそりゃそうだ)

そんなこんなで1時間半。
骨盤からお尻が出たものの、先に進まず、タイムオーバー。

子どもが動こうとしているので、3日後もう1回やりましょう。
ということになった。この痛み、おかわり!とは言いづらいが・・・先生も必死にやってくださるし、もうお任せ。

先生はさらに逗子にある鍼灸院をご紹介してくださった。

ここの先生は、アメリカと中国で修行して鍼灸の腕は確かだが、
他と決定的に違うのは胎児の心を読んで、治療する点だそうだ。

すごい先生のもとには、すごい先生が集まるわけだ。


最後にお腹の子が元気がどうかお腹にモニターをつけて、安静になった。
心臓の音はまるで馬が走っているような音がした。しかもダービーの馬のように速くて、すごい音だった。

胎児の心拍数は親の2倍の速さ。というのは知っていたが、
この子はとにかく元気で、助産師からも「すごい心臓の持ち主ですね!生命力強いなあ」
なんていわれるほどのすごさ。動きまくって興奮しすぎて、たまに針を振り切って、助産師を驚かせた。普通は治療前後、こどもは静かにしている子が多いそうだ。

そういえば私も心臓の音が強くて、男の子ですって診断されたんだっけ。


最近は、寝ていても起きてしまうほどの胎動が激しさだったし、
でも、ちょっと安心した。

翌日、私は逗子に向った。今までにないスピリチュアルな逗子を体感する事になる。

続く

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